大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2600 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人金子保次郎の上告趣意第一点について。

原判決の認容した第一審判決の判示一、二の賍物故買の事実中知情の点を除いた

全事実は、被告人の第一番の公判廷並びに司法警察員に対する自白の外A、Bの各

盗難被害届謄本及びCの上申書によつてこれを認定したものであるから、被告人の

自白を唯一の証拠として断罪したものでないこと明らかであり、また犯罪構成要件

の一部知情の点のみについては被告人の自白だけで認定しても憲法三八条三項に違

反しないことは当裁判所屡次の判例であり、しかも、本件においては判示一の事実

中の知情の点は、挙示の被告人の司法警察員に対する自白により、判示二の事実中

の知情の点は挙示の被告人の第一審公判廷並びに司法警察員に対する自白により肯

認することができるから、原判決には所論の違法は認め難く、従つて、所論はすべ

て採用できない。

同第二点について。

しかし、原判決は、第一審判決を破棄した上刑訴四〇〇条但書により自ら本件被

告事件につき量刑処断したものであるから、所論量刑不当の控訴趣意については判

断を与える必要がないものである。それ故所論は刑訴四〇五条の上告理由に当らな

いばかりでなく、同四一一条の主張としても採用し難い。

よつて、刑訴四〇八条、一八一条により、裁判官全員一致の意見で主文のとおり

判決する。

昭和二六年一一月一日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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